血中の各種酵素活性測定は、検査室での重要な作業の１つです。健常人では、血中の酵素は一定の範囲内で存在します。そのため、血中酵素の活性を測定し、正常範囲から逸脱している場合は、病気の可能性が考えられます。この情報により、病気の特定および治療法も決定できます。

窒素代謝物は、健常人では通常尿として腎臓から体外に排出されます。そのため、血中では一定の範囲内に保たれています。血中での窒素代謝物濃度上昇は腎臓障害の指標となります。一方、アンモニア濃度の上昇は肝疾患の指標となります。

血中グルコース濃度は、糖尿病検査の最も一般的な検査の一つです。その他にもガラクトース濃度測定、糖質代謝物の1つである乳酸測定用の原料も提供しています。

脂質は生命維持に必須な物質である一方、動脈硬化にも関与しています。血中トリグリセリド、コレステロール量を測定する事で、脂質代謝異常（高脂血症等）を診断する事ができます。

急性心筋梗塞に起因する心臓発作は、世界中で主要な死因の１つです。急性心筋梗塞を診断することができるバイオマーカーの使用は、欠かせないのが現状です。クレアチンキナーゼMB（CK-MB）は、損傷を受けた心臓組織を診断するために広く使われています。